四万温泉「柏屋旅館」に泊まってきた!貸切露天風呂が無料で入り放題の温泉宿
先日、群馬県の四万温泉にある柏屋旅館に一泊してきました。
温泉よし、料理よし、雰囲気よし。この記事では、泊まってわかった柏屋旅館の魅力を、できるだけリアルにお伝えします。

そもそも四万温泉ってどんなところ?
四万温泉(しまおんせん)は、群馬県吾妻郡中之条町にある歴史ある温泉地。「四万(よんまん)の病を癒す霊泉」という言い伝えが名前の由来とも言われていて、その歴史は1200年以上にもなります。
1954年には日本で最初の「国民保養温泉地」に指定された由緒あるお湯で、古くから胃腸に良い温泉としても有名です。
そしてもうひとつ有名なのが、「四万ブルー」と呼ばれるコバルトブルーの水。奥四万湖や四万川に見られるその青さは、思わず息をのむ美しさでした。
柏屋旅館について
柏屋旅館は全14室のこぢんまりとした温泉宿です。
2021年3月にリニューアルオープンしており、「和モダン」をコンセプトに館内全体が改装されています。
泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉。
少し難しい名前ですが、簡単に言うと「肌にやさしくて、湯上がりの温かさが長く続く、保湿力の高い温泉」です。
pH値は7.7の中性で、美肌成分のメタケイ酸も含まれています。
ここが良かった!泊まって感じた4つの魅力
① 3つの無料貸切露天風呂
これだけで泊まる価値がある
柏屋旅館の一番の魅力は、何といっても3つの貸切露天風呂が無料で何度でも入れること。
- 月乃湯(つきのゆ)
- 楓乃湯(かえでのゆ)
- 櫻乃湯(さくらのゆ)
利用時間は15:00〜25:00と翌朝5:00〜11:00。予約制ではなく、脱衣室の鍵が空いていれば自由に入るスタイルです。館内の至るところに「使用中」を示すランプが設置されていて、わざわざ露天風呂まで見に行かなくても状況がわかるのが地味にありがたい。
湯の温度は40〜42度に設定されているので、人によっては少し熱めに感じるかもしれません。そんなときは半身浴にしてみたり、足だけ浸かってクールダウンしたりすると、ちょうどいい塩梅で長く楽しめます。
実際、旅館からは1回30分程度の入浴が案内されているので、ほどよく回転していて、タイミングが合わず入れない……ということはほとんどありませんでした。
個人的に気に入ったのは、夜遅めの時間帯。あたりがしんと静まり返った中で、川のせせらぎだけが聞こえてくる露天風呂は格別です。
冬の冷たい空気と温泉の湯気のコントラストがなんとも贅沢で、見上げると星がきれいに見えました。
3つとも趣向が違うので、滞在中に全部入り比べてみるのがおすすめです。
② チェックアウト12時で、朝もまったく慌てない
一般的な旅館のチェックアウトは10時~11時が多いですが、柏屋旅館は12時まで滞在OK。チェックインの15時からカウントすると、最大21時間もいられる計算です。

この「あと2時間ある」の余裕がものすごく大きくて。朝食後にもう一度温泉にゆっくり浸かって、ラウンジでコーヒーを飲みながらぼんやりして……。
「何もしない贅沢」を味わえた気がします。
ラウンジには「思い出ノート」が置いてあって、これまで宿泊した方たちの感想やイラストがびっしり。パラパラめくっていると、リピーターの多さに驚きます。
「10回目の訪問です」なんて書き込みもあって、この旅館が愛されている理由が伝わってきました。
③ こだわりの料理
夕食は、地元の食材や旬の素材を使った和食コース。公式サイトにある「和のオーベルジュ」という表現がぴったりで、一品一品が丁寧に作られているのが伝わってきます。
こちらは前菜ですが、食事が美味しすぎてメイン料理の写真を撮るのを忘れました。
ご飯の美味しさは口コミでも評判です。

メインの上州牛の石焼きは、熱々の石の上で、自分で焼くスタイル。脂がしつこくなく、じゅわっと旨味が広がります。渓流魚や群馬の野菜もたっぷり使われていて、量は十分あるのに食べ終わったあとに胃もたれしない。
「体にやさしい料理」というテーマをちゃんと感じられるごはんでした。
食事は半個室形式のお食事処なので、周りを気にせずゆっくり食べられるのもうれしいポイントです。
朝食は和食・洋食・ブランチから選べるスタイル。
私は洋食にしましたが、ミネストローネやオムレツなど丁寧に作られていて、朝から幸せな気持ちになれました。
④ 昭和レトロ×モダン
写真を撮りたくなる館内
各部屋に置かれた黒電話、アンティークな調度品、四万川を望む窓からの景色。2021年のリニューアルで快適さは格段に上がっているのに、昔ながらの温泉宿の風情はしっかり残っていて、このバランスが絶妙でした。
館内にはジャズが静かに流れていて、廊下を歩くだけでも雰囲気があります。どこで写真を撮ってもフォトジェニックで、SNSに載せたくなるカットがいくつも撮れました。
客室はすべて四万川沿いに面していて、窓を開けると川のせせらぎが耳に心地いい。夜は川の音をBGMに眠りにつけるのも、この宿ならではの贅沢です。
ちなみに、温泉旅館にはめずらしいおひとり様用のシングルルームもあるので、ひとり旅でも気兼ねなく泊まれます。
泊まる前に知っておきたいこと
バリアフリーについて
柏屋旅館は昔ながらの温泉旅館の建物をリニューアルしているため、館内にエレベーターがありません。客室へは階段での移動になりますが、この階段がやや急で、大きな荷物を持っての上り下りは少し大変に感じました。
足腰に不安のある方やご年配の方と一緒に泊まる場合は、事前に旅館へ相談しておくのがおすすめです。全14室の小さな宿だからこそ、部屋の階数やロケーションなど個別に対応してもらえる可能性は十分あります。
スタッフの方々のホスピタリティはとても高いので、荷物を運ぶ手伝いなども気軽にお願いできる雰囲気でした。
ちなみに、貸切露天風呂や大浴場は客室と同じフロアにあるので、お風呂に行くだけなら階段を使う必要はありません。
階段を使うのは主に食事のときや外出するとき、あとはお風呂上がりにラウンジでコーヒーを飲みたいときくらい。
滞在中ずっと上り下りが続くわけではないので、その点は安心してください。
柏屋旅館は温泉街の入口にある
旅館の場所は四万温泉の一番手前(入口側)です。
積善館やレトロな温泉街の中心部までは約2kmあるので、散策するなら旅館で無料レンタルできる自転車を使うか、車で移動するのがおすすめ。
「千と千尋の神隠し」のモデルのひとつとも言われる積善館のライトアップは夜に見に行く価値ありですが、歩くと往復40分~1時間くらいかかります。
でもほぼ平坦な道なので、ショップを見たりカフェに寄ったりしながら歩けばあっという間です。
コンビニはありません
四万温泉にはコンビニがないので、飲み物やお菓子など必要なものは道中で買っておくのが安心です。
とはいえ、旅館内にフリードリンクのコーヒーがあったり、温泉街に柏屋カフェやお土産店があったりするので、困ることはほとんどありませんでした。
日帰りでも四万温泉を楽しめる
柏屋旅館自体は日帰り入浴を基本的に行っていませんが、旅館から橋を渡ってすぐのところに中之条町営の日帰り温泉「四万清流の湯」があります(大人2時間600円〜)。
誰でも利用できる公共施設で、露天風呂からは四万川の渓流を眺められます。(男湯)
また、系列の柏屋カフェやシマテラスも宿泊者でなくても利用できるので、「まずは日帰りで四万温泉の雰囲気を味わいたい」という方にもおすすめです。
※施設工事に伴い、2026年3月上旬まで休館だそうです。
営業時間 10:00 〜 20:00
定休日 第4水曜日、年末は要確認
https://nakanojo-kanko.jp/shima/hotsprings/seiryu/
アクセス
| 手段 | ルート | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 車 | 関越自動車道 渋川伊香保ICから国道17号・353号経由 | ICから約60分 |
| 電車+バス | JR吾妻線 中之条駅 → 四万温泉行きバス →「清流の湯入口」下車すぐ | 東京から約3時間 |
| 高速バス | 東京発 直行バス「四万温泉号」(片道3,500円・往復6,300円) | 約3時間半 |
東京方面からの場合、高速バスなら乗り換えなしで行けるので楽ちんです。
冬場の雪道が不安な方にもおすすめ。
系列のカフェ&イタリアンも要チェック
柏屋旅館を経営する会社は、温泉街の中に2つの飲食店も運営しています。

柏屋カフェ(営業 10:00〜17:00 /木曜定休)
昭和初期の建物を改装したノスタルジックなカフェ。
自家焙煎のスペシャルティコーヒー(NAKAYOSHI COFFEE)のほか、2種類の味が楽しめる名物の柏屋カレーや、手作りスイーツが人気です。
温泉マークのラテアートが描かれたカプチーノはSNS映えも抜群。
シマテラス(営業 11:00〜18:00 /火曜定休)
柏屋カフェのすぐ近くにあるイタリアンのお店。
石窯オーブンで焼くピッツァや自家製パンが楽しめます。石窯バスクチーズケーキも評判で、ゴルゴンゾーラやエスプレッソなど大人向けのフレーバーもあります。
朝が苦手な人にうれしい「ブランチ」選択肢
ここがポイントなのですが、この2店舗は宿泊者の朝食の選択肢にも入っているんです。
柏屋旅館の朝食は和食・洋食から選べますが、旅館で提供される朝ごはんの時間はわりと早め。「旅先くらい朝はゆっくり寝たい……」という方のために、朝食の代わりに柏屋カフェまたはシマテラスでのブランチを選ぶことができます。
遅めの朝ごはん兼お昼ごはんとして、自分のペースで食べに行けるのがありがたい。
チェックアウト12時との相性も抜群です。
もちろん、朝食は旅館で食べて、日中に散策がてら柏屋カフェやシマテラスに立ち寄る、という楽しみ方もできます。
チェックイン日はシマテラスでピッツァ、チェックアウト後に柏屋カフェでコーヒーとスイーツ、なんてはしごも良さそうです。
まとめ——温泉・料理・おもてなし、三拍子揃った「帰りたくなる宿」
温泉旅行って、意外と「あそこも行かなきゃ、ここも見なきゃ」と観光地を回るのに忙しくて、のんびり過ごせないこと、ありませんか?
四万温泉はその点、温泉街自体がコンパクトで、観光スポットを詰め込まなくても十分に満足できる場所です。温泉に浸かって、何もしない時間をたっぷり作れる。
じっくり考え事をしたり、持ってきた本を読んだり、ただぼんやり川を眺めたり。
そういう「余白のある旅」ができるのが、四万温泉の良さだと思いました。
そしてその過ごし方と相性抜群なのが、柏屋旅館のチェックアウト12時です。
本当にありがたいです。
しかもチェックアウト時にはスタッフの方からサプライズ演出もあり、最後の最後まで温かい気持ちにさせてもらいました。(ここは是非体験してみてください!)
総じたおもてなしや魅力により、思い出ノートにリピーターの書き込みがたくさんあったのも納得です。
日頃の疲れを静かに癒したい方、大切な人との記念日に、あるいはご褒美のひとり旅に。
ぜひ一度、訪れてみてください。

📍 四万温泉 柏屋旅館
住所:群馬県吾妻郡中之条町四万3829
電話:0279-64-2255(7:30〜21:00)
公式サイト:https://www.kashiwaya.org/
